近年、ダイエッターや健康に気を使っている一般の人にも広く普及しているプロテイン。その需要に合わせてか様々な種類のプロテインが販売されるようになりました。数年前は薬局に3種類くらいあれば普通だったプロテインも今では10数種類のプロテインが置かれるようになっています。
ただここで、こう思う方もいると思います。プロテインって結局自分に必要なのか?どれを選べばいいんだろう。と。
今回はそんなお悩みを持つ方にプロテインの種類と選び方について解説します。この記事を読み終わる頃にはあなたも立派なプロテインマスターとなっているでしょう。それではご覧ください。
プロテインの基本知識
プロテインとは何か?
プロテインは、身体の成長や修復に必要なタンパク質を補うサプリメントです。タンパク質ですから、普段のお食事から摂れています。しかし忙しくて、コンビニで菓子パンやお弁当などを食べてしまっている方は十分な量のタンパク質を摂取できていない可能性があります。その場合にプロテインは重要な役割を果たします。
- プロテインの主成分であるタンパク質は筋肉、皮膚、爪など体の構造を作る主要な成分。成人は体重1kgあたり1g、運動量が多い・ダイエットをしている方は体重1kgあたり1.5g~2gが理想の摂取量です。
- 忙しい日常生活では、必要量を食事だけで摂取するのが難しい場合があります。そのためにプロテインは補助として選ばれます。
筋肉やダイエットに必要な理由
タンパク質は筋肉をつけるだけでなく、免疫力向上やホルモンバランス維持にも働きます。つまりタンパク質が不足すると風邪をひきやすかったり、身体の不調を招きやすくなります。
またダイエット中は筋肉量が減少しやすい期間です。男性も女性もダイエットをする場合は筋肉量を残すことがとても大切。その場合にもプロテインはとても優秀な栄養補助食品です。
プロテインの種類を詳しく解説
ホエイプロテイン
- 特徴と吸収速度
ホエイプロテインは、牛乳から分離されたタンパク質の一種です。同じく牛乳から分離されたガゼインプロテインがありますが、違いは同じ乳製品のヨーグルトで例えると、ヨーグルトの上に浮いている半透明な色の液体がホエイ・下の食べる部分がガゼインのイメージです。
ホエイは吸収が速く筋力増強やダイエットなど様々な場面で最適。特にトレーニング直後の摂取がおすすめです。 - 主要な製品タイプ:ホエイプロテインには製法によって更にいくつか種類があります。
- WPC(濃縮ホエイ):一般的なプロテインがこれに該当します。価格が手頃で、初心者向け。まずプロテインを飲んでみたい方はここからスタートすることがオススメです。
- WPI(分離ホエイ):WPCを更に細かいフィルターに通して精製したプロテインです。WPCより乳糖が少なく、お腹を下しやすい人にオススメです。WPCよりも値段が上がります。
- WPH(加水分解ホエイ):WPIの一部を更に吸収しやすく分解したプロテインです。吸収が最速で、アスリート向け。精製までの過程が多いため一番値が張ります。
ホエイプロテインから得られる効果
ホエイプロテインは一番オーソドックスなプロテインです。色々なシーンで活躍できます。
カゼインプロテイン
- 特徴と吸収速度
牛乳から分離されたタンパク質で、ホエイプロテインと原材料は同じです。使用する部分が異なります。ガゼインプロテインの特徴は胃での消化に時間がかかるため、満腹感を継続しやすい効果があります。 - おすすめのタイミング
就寝前がオススメです。吸収速度がゆっくりのため、夜間の筋分解を防ぎ、就寝中の体内タンパク質供給を持続的にサポートしてくれます。
ソイプロテイン
- 植物性たんぱく質の特徴
大豆由来で乳糖不耐症の人にも適しており、環境負荷が少ない。環境に配慮されたプロテインと言えるでしょう。乳由来のプロテインと比べると少し味に癖があります。 - ダイエットや美容目的に効果的な理由
- 大豆イソフラボンが肌の張りやホルモンバランスを整える。女性にとって嬉しい効果が含まれています。
- ソイプロテインもカゼインプロテインと同様に消化吸収がゆっくりで腹持ちがよく、ダイエット中の空腹感を軽減。
CPIプロテイン
- 次世代のタンパク質補給法
CPIプロテインは、コラーゲンペプチドを主成分とした新しいタイプのプロテインです。ホエイやソイプロテインに比べ、コラーゲンが体内で効率的に吸収され、筋肉増強や脂肪減少だけでなく、皮膚や関節の健康にも効果的とされています。 - メリットとデメリット
メリットは飲みやすさと高タンパク含有量(98.5%)で、乳糖が含まれないため幅広い人に対応します。ただし、価格が高めで、普段使いとしてはハードルが高め。また、満腹感を得にくいという特徴もあり、ダイエット目的の方は工夫が必要です。
グラスフェッドプロテイン
- グラスフェッドプロテインの特徴
グラスフェッドプロテインは、牧草のみを食べて育った牛から採取した乳を使用したプロテインです。人工飼料やホルモン剤が使われておらず、自然で健康的な飼育環境が特徴です。 - グラスフェッドプロテインを選ぶときのポイント
選ぶ際には、原材料表示を確認し、添加物の有無や乳糖含有量をチェックしましょう。グラスフェッドプロテインは言うなればクリーンなプロテインです。
ヘンププロテイン
- ヘンププロテインの特徴
麻の実から作られる植物性タンパク質で、栄養価の高さが特徴です。ミネラルやオメガ3・6脂肪酸、豊富な食物繊維が含まれています。ダイエットのみならず、美容や腸内環境の改善を求める方にもおすすめです。 - ヘンププロテインの栄養素と健康効果
ヘンププロテインは、必須アミノ酸9種類を含む「完全タンパク質」です。また、鉄・マグネシウム・銅などのミネラルや、オメガ3・6脂肪酸をバランスよく含みます。さらに、重量の20〜25%が食物繊維で、腸内環境の改善や美容効果が期待されます。
その他のプロテイン
- タブレット型やバー型の特徴:
外出先でも手軽に摂取可能。食事代わりや間食として利用されることが多い。
プロテインの効果を最大化する選び方
原料の違いで選ぶポイント
- 動物性タンパク質(ホエイ、カゼイン、グラスフェッド、CPI)は筋力増強・ダイエット向け。
- 植物性タンパク質(ソイ、ヘンプ)は美容・健康向け。
筋力アップ、ダイエット、美容目的でのおすすめプロテイン
目的 | おすすめ種類 |
---|---|
筋力アップ | ホエイプロテイン、グラスフェッドプロテイン |
ダイエット | ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、グラスフェッド、CPI |
美容・健康 | ソイプロテイン、ヘンププロテイン |
プロテイン摂取時の注意点
摂取量の目安
タンパク質量が体重1kgあたり1.5~2.0gを目安に摂取することをオススメします。タンパク質の摂取が多すぎることで腎臓への負担が生じます。
過剰摂取による副作用と対策
腎臓への負担やカロリーオーバーによる体重増加のリスクがあるため、適量を守ることが重要。
プロテインはあくまでも栄養補助食品なので、プロテインが主流の生活にならないよう注意が必要です。
アレルギーや乳糖不耐症の方向けの製品
乳糖が含まれていないWPIやソイプロテインなどを選択しましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は色々出ているプロテインについて解説しました。
同じホエイプロテインでもメーカーさんによって、特徴が異なり良し悪しがあります。間違って悪質なプロテインを飲まないように知識を身につけておくことが大切です。